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2011年7月28日 (木)

黒部峡谷トロッコ電車

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黒部川の雪解け水を激流を水力発電に活かす。
発電所を建設するための資材を運ぶことが
「黒部峡谷鉄道」建設の目的で存在意義だった。
開業当初から戦後の一時期まではきっぷに

「生命の保証はしない」

と但し書きをしていた黒部峡谷鉄道ですが、
いまは多くの観光客を乗せて峡谷を行き来する一方、
水力発電にかかわる関西電力の関係者も利用する。

立山黒部アルペンルートと上高地への旅の2日目は
そんな「黒部峡谷トロッコ電車」の旅をしました。

ブログネタ: 原子力発電について、どう思う?参加数

その答えは続きをご覧ください。

富山ライトレールで岩瀬の街並みを楽しんだり、
路面電車の環状線から富山城を眺めたりして過ごしたあと、
富山地方鉄道の特急列車で富山から宇奈月温泉へ。
古い駅舎や行き違いを楽しみます。

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特急列車は1時間ちょっとで宇奈月温泉に到着。
列車から降りると黒部峡谷鉄道の車両が見えます。
旅の気分が高まってきます。

黒部峡谷鉄道に乗る前に「黒部川電気記念館」を見学します。
関西電力による電源開発の歴史や黒部ダムのことなど
ビデオライブラリーやジオラマで分かるようになっています。
あまり大きな資料館ではありませんが、見応えはあります。
厳しい自然と戦って電源開発をしていた時代があったことを
改めて学ぶいい機会となりました。

いま、関西電力は若狭湾岸に原発を多く稼働させていますが、
これも「電源開発の苦闘」になるのかもしれません。

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1時間ほど記念館や駅構内のおみやげ屋さんをのぞき、
いよいよトロッコ電車に乗り込みます。
指定されたのは2号車、ふきっさらしの普通客車です。
手を伸ばすと屋根に届くくらい車高は低くつくられています。
列車は12時50分、汽笛を鳴らして宇奈月駅を離れました。
私の乗っている客車に乗っている人は10人ほど。
ツアー客と一般客を車両指定で分離してるようです。

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列車は黒部川に架かる橋や発電所などを眺めつつ、
峡谷沿いを自転車よりも遅いスピードで走っていきます。
走り出すと風は涼しくて心地よく、思っていたよりも快適です。
車内には富山県出身の女優・室井滋さんの声で案内放送が流れます。

柳橋駅は一般の旅客が降りることができない駅です。
駅前には新柳河原発電所があり、西洋の古城のように見えます。

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列車はこの先、黒部川に作られたダムを眺めつつ欅平を目指します。
一般の乗客が利用できる駅は少ないのですが、
関西電力関係者が乗り降りするための駅が設けられています。

黒部川と反対側の車窓には「冬期歩道」が設けられています。
黒部峡谷鉄道が運休となる冬場、関西電力関係者らが通る道です。
宇奈月から欅平までは6時間程かかるのだそうです。
厳しい自然に立ち向かう水力発電関係者には頭が下がります。

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トロッコ電車が開通する前に旅人が祈った「仏石」や
温泉を通すパイプなどが車窓を流れていきます。
列車は黒薙駅に到着します。ここは一般客が乗降できる駅です。
渓流沿いに野趣あふれる温泉があり、
一度は訪れてみたいと思います。

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列車は「後曳橋」を渡って行きます。
60mの高さから眺める黒薙川は台風の影響で濁流となっています。
数少ない乗客の歓声が上がっています。
急カーブを通過するので車輪のきしみ音が山に響きます。

途中の小駅で行き違いをしながら歩みを進めていきます。
関西電力関係者だけが利用できる列車ともすれ違います。
車内にはヘルメット姿の作業員の姿が見えます。
いまなお動き続ける水力発電所を支える姿がありました。

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出平駅を出ると「出六峰」と呼ばれるポイントがあります。
ただ、いつ雨が降るかわからないような天候なので
山の頂は雲をかぶってしまっています。残念。

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猫又駅近くに「黒部川第二発電所」が見えます。
昭和初期の建築で直線的な外観が印象に残ります。
この発電所は今でも稼働しており、関西に電気を送り続けています。
私たちの生活を支える電気がずいぶん遠くから来ていることを
発電所に書かれた関西電力のマークを見て実感します。
それだけ黒部川は水力発電に適した地なのでしょう。

鐘釣駅でツアー客を降ろして軽くなった列車ですが、
ホームの長さの関係で出発のときは一旦後退し、
それからポイントを通過して出発していきます。
客車13両に小さな機関車2両、かなり長い編成ですが
客車列車にありがちな発射時の衝撃を感じません。

鐘釣駅を出ると列車は少しだけ万年雪を眺めます。
案内放送での解説の後、「えーっ」という歓声が上がります。
万年雪を眺めた後は進行方向左に峡谷を眺め、
20分ほどで欅平に到着しました。

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欅平駅から黒部ダムまでは関西電力専用線が敷かれています。
私たちは特別な事情がない限り乗ることができません。
黒部見学会が行われているようですので、行ってみたいものです。

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欅平駅周辺の遊歩道は台風の影響で閉鎖されているところもあります。
国土交通省の工事事務所の前を通ると工事の真っただ中でした。
川のほとりに作られた足湯で少しリラックス。
お湯はぬるめでじわあっと効いていく感じがします。

足湯から出て名剣温泉へと向かいます。
足湯の上に架かる奥鐘橋を渡り、人喰岩の下をくぐると
なぜかヘルメットを置いた木製の棚があります。
「この先の安全を保障できないのでヘルメット着用を」とのこと。

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ヘルメットのところからトンネルを通りぬけて数分、
秘湯中の秘湯、名剣温泉に到着しました。
日帰り入浴の手続きをして川のほとりの露天風呂へ。
川風に吹かれながらお湯につかると心地よく、
汗をかきながら歩いてきた甲斐がありました。

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元来た道を折り返して欅平駅へと戻ります。
奥鐘橋では半袖半ズボンの若者たちが「寒い、寒い」と叫んでいます。
列車の出発まで時間があるのでここでもお土産屋さんを冷やかします。
小さい喫茶コーナーもありますがコーヒーなどを飲む人もいなければ、
店員らしき人の姿も見かけません。

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列車の発車直前ですが、工事列車の改札中でした。
関西電力関係者や工事関係者のみが利用できる列車で、
私たちはこの列車に乗ることはできません。
機関車の後ろには小さな車両を5、6両つないでいるだけで、
この列車の性格をよく表しているようです。
つながっている客車は窓もドアもある車両でした。

帰りは窓やドアのついている「リラックス客車」に乗ります。
発車するや否や小雨がぱらついてきました。
吹きっさらしの車両ではなくてよかったなあと思います。

1時間半ほどかけて宇奈月温泉へ戻ってきました。
駅の近くのカフェで足湯をして、18時ごろの電車で富山へと戻ります。
宇奈月温泉行きの特急と同じ車両が来ました。
西武鉄道の「レッドアロー」で活躍した車両で、
座席はリクライニングシートで快適でした。

車内からは富山湾に沈む夕日が見えました。
その景色は感動的で、素朴なローカル線を彩っていました。
東三日市、黒部、新魚津、滑川で高校生らを乗せ、
すっかり日が沈んだ富山に到着しました。

我が国は資源に乏しく、降水量の年較差も大きいので
火力や水力発電には限界があると思います。
原子力発電はそんな日本の事情に合った発電方法の一つですが、
3月の東日本大震災以後、これでいいのかという思いを抱いています。
地熱、風力、太陽光など自然エネルギーによる発電もありますが、
原子力発電も補完的に使わざるを得ないのかもしれません。
ただ、いずれはなくなってほしいとは思っています。

黒部川の水力発電所をトロッコ列車から眺めつつ、
電力事情の改善に挑んだ人たちに思いをはせました。
北日本の雪、九州の温泉熱、瀬戸内の日照…。
使えそうなエネルギーは多くあるように思えるのですが、
コストの問題が大きくのしかかってくるのでしょう。

原子力発電の是非、答えが出ません。
原発がなくなったら、原発立地の市町村の産業はどうなるのだろう?

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コメント

命の保障はない切符、それでも買う人はいたのでしょうか?(笑)

原子力はウラン製造機なので要らないと思います。
地熱や海洋エネにして、今までの雇用をそのまま移転。

雇用を守りつつ安全も守ろうと皆の思いが大切と思います。

ひつじ草さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

地熱の利用はコストが下がったら可能ですよね。
海洋エネルギーについては勉強不足なのでまったくわかりませんが
原発が生み出した雇用が移転でき、
なおかつ発電量も保障されるならいいですよね。

ちなみに「いのちの保証をされないきっぷ」を買う人が多くなり、
戦後、「貨物列車に便乗」から「旅客列車」へと分離され
安全も保障されるようになりました。
きっぷは黒部川電気記念館に展示されています。

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